居住登録をしなかった場合はどうなる?
外国人の一時滞在申告は、 ホテルやサービスアパートだけに必要な手続きではありません。 外国人が実際に滞在するコンドミニアムや戸建住宅なども対象となります。
外国人は、宿泊施設を直接管理・運営する者を通じて、 所在地を管轄する公安へ一時滞在情報を申告する必要があります。
「賃貸契約書があるから居住登録は不要」 「1年間の長期契約だから申告は不要」 ということではありません。 長期賃貸でも外国人がその住所に滞在する場合は、 一時滞在申告の対象となります。
未申告の場合の罰金
外国人の一時滞在申告を行わなかった場合には、 ベトナムの行政罰規定に基づき罰金の対象となる可能性があります。
1〜3人の外国人について 一時滞在申告を行わなかった場合。
4〜8人の外国人について 一時滞在申告を行わなかった場合。
9人以上の外国人について 一時滞在申告を行わなかった場合。
外国人本人が一時滞在申告に必要な パスポートや滞在資格に関する書類を 宿泊施設側へ提示しなかった場合も、 行政罰の対象となる可能性があります。
申告するのは入居者?それともオーナー?
外国人の一時滞在申告は、 外国人本人が直接オンラインシステムへ登録することを 基本としている制度ではありません。
原則として、 外国人を宿泊させる施設を管理・運営する側が申告を行い、 外国人入居者は必要な情報を提供します。
申告を行う
オーナー、ホテル、 サービスアパート運営会社などが、 外国人の情報を確認して一時滞在申告を行います。
必要書類を提示する
入居者はパスポートや ベトナムでの滞在資格に関する書類を提示し、 正しい情報を提供する必要があります。
TRC・ビザと居住登録の関係
日本人駐在員にとって特に気になるのが、 一時滞在申告とTRC (Temporary Residence Card/一時滞在カード) やビザとの関係です。
まず理解しておきたいのは、 一時滞在申告とTRCは別の制度 だということです。
一時滞在申告
外国人が現在どこに宿泊・居住しているかを 公安へ届け出る制度です。
TRC
一定の資格を持つ外国人に発行される ベトナムでの中長期滞在に関するカードです。
「居住登録がないとTRCが取得できない」とは一律には言えません
TRC申請に必要な法定書類には、 申請書、パスポート、 TRC発給対象であることを証明する書類などが規定されています。
一時滞在申告の証明書が、 すべてのTRC申請について 一律の必須書類として列挙されているわけではありません。
一方で、一時滞在申告そのものは 外国人の滞在管理として別途義務付けられています。 実際に居住している住所で正しく申告しておくことが重要です。
引っ越したら再登録が必要?
外国人が実際に滞在する場所を変更した場合は、 新しい滞在情報に基づいて申告する必要があります。
といった場合には、 新しい滞在情報に基づいて申告する必要があります。
有効なTRCを持っていることと、 現在の宿泊先について一時滞在申告をすることは 別の手続きです。
オーナーが居住登録をしてくれない場合は?
個人オーナーのコンドミニアムでは、 「外国人の登録方法が分からない」 「登録したことがない」 といったケースも考えられます。
しかし、 外国人の一時滞在申告は任意のサービスではありません。
外国人を宿泊させる施設側には、 パスポート等を確認したうえで 一時滞在申告を行う責任があります。
オーナー・管理者へ確認
まず、 「外国人の一時滞在申告を行ってください」 と明確に依頼します。
仲介会社へ確認
仲介会社が入っている場合は、 オーナーとの間に入り、 登録方法や必要書類を確認してもらいます。
管轄公安へ相談
オーナー側が対応しない場合は、 物件所在地を管轄する公安へ 対応方法を確認することも選択肢になります。
契約前に確認するのが最も重要
一番安全なのは、 入居してから問題を解決するのではなく、 賃貸契約を締結する前に確認すること です。
契約前チェックリスト
- 外国人の一時滞在申告に対応していますか?
- 誰が申告手続きを行いますか?
- 入居後いつ申告しますか?
- 登録完了を確認できますか?
- パスポート更新・変更時にも対応できますか?
- 同居家族についても登録できますか?
物件タイプ別の確認ポイント
ホテル
通常はチェックイン時にパスポートを確認し、 ホテル側が一時滞在申告を行います。
サービスアパート
運営会社が外国人の入居管理を行っているケースが多いため、 契約時に登録方法を確認しましょう。
コンドミニアム
個人オーナー物件では、 外国人登録の経験があるかを 契約前に確認することが特に重要です。
短期賃貸
短期間だから一時滞在申告が不要というわけではありません。 宿泊施設側の申告体制を確認しましょう。
日本人駐在員のケースで考えてみる
このケースでも、 「会社が契約者だから登録不要」 とはなりません。
一時滞在申告では契約名義よりも、 実際に外国人がその場所に滞在していること が重要になります。
日本人が覚えておきたい6つのポイント
外国人の一時滞在申告は長期賃貸でも必要
原則として宿泊施設側を通じて申告する
入居者はパスポート等の必要書類を提示する
未申告には行政罰がある
TRCを持っていても一時滞在申告とは別の手続き
契約前にオーナーの外国人登録対応を確認する
本記事は2026年8月時点のベトナム法令・公安省の公表情報をもとに、 日本人居住者向けに制度の概要を整理したものです。 個別案件の法的判断を提供するものではありません。 実際の手続きや必要書類については、 所在地を管轄する公安・出入国管理機関等へ 最新情報をご確認ください。